約 431,398 件
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1208.html
262 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/10/15(土) 19 45 14.87 ID iTOUpUVu0 [2/3] きりりんの料理も恐ろしいけど、あやせたんの料理も違う意味でおそろしいなw 271 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/10/15(土) 20 29 14.64 ID 3Q4CgNhO0 [2/2] 262 唐突にこんなんが脳裏を過ぎった あやせ「そんな…私の料理が負けるなんて…」 桐乃「あやせ、何故アンタが負けたのか解る?」 あやせ「解らないわ!日本中の山を巡って吟味したベニテングダケ、 最高の肥料と天候条件で栽培したジキタリス、ヤマトリカブト、 北海道の漁場で取れた新鮮なイシナギの肝、どれも最高の食材だったはずよ!」 桐乃「食材なんか関係ない。」 あやせ「え?」 桐乃「アタシの料理にあって、アンタの料理にないもの、それは愛情よ!」 あやせ「愛情…そうか、私は食材にこだわるあまり、料理に一番大切な事を忘れていたんだ…」 こうして第一回殺人料理コンテスト(審査員高坂京介・来栖加奈子)の幕は閉じた。 「なぁ京介…愛情って…人…殺せるんだな…」 「ああ…確かに桐乃の勝ちだ… ……ダメージが…桁違い…だぜ…」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/653.html
39 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/05/02(月) 16 52 12.02 ID fERFB06V0 [1/3] これはいつだったか。本当にあった現実なのか夢なのか分からない、――そんな話だ。 どうやらその時の俺はリビングで眠りこけていたらしい。 GWで連休が続いていたせいも手伝ってか、ソファにダラっと腰掛けてテレビを見てたんだわ。 お袋にゃ「ダラけてないで妹を見習って勉強したら?」なーんて嫌味も言われちまったが、 逆にそれで沸き上がったしょぼい反発心もあって、気づいた頃にゃ深夜になっちまってた。 いや気づいたってのは正確じゃねえな。なんせまだ眠ってたんだから。 アイツがリビングに入ってくるまでは――。 カチャリとドアが開く音で俺の意識は少し眠りから覚醒した。 部屋はテレビが点いてるだけで薄暗いが、誰かが入ってきた気配は分かった。 ん~? お袋か親父か? 2階に戻って寝ろとか言われんだろうが、起きるのめんどくせえなぁ。 なんてことを薄ぼんやりと思っていると、 「……な、なんでコイツがいんのよ」 俺の最も敬遠する相手の声が聞こえてくる。 そ、俺の妹の桐乃だ。 何の用かは知らないがこんな夜中に2階から下りてきたらしい。 んで、目ざとく俺を見つけたんだろう。実に嫌そうな声で言いやがる。 けっ。居て悪かったな。 どうせ喉が乾いたとかで麦茶でも飲みに下りてきたんだろうが、オマエこそとっとと部屋に戻りやがれ。 大嫌いな相手に心の中で悪態をつきながら、俺は半覚醒の脳をまた無理やり休ませようとした。 普段からお互いを無視しあう間柄だ。気にしなきゃさっさと居なくなってくれるだろうよ。 ところが。 桐乃は俺の予想に反して意外な行動に出た。 「っく、もう……。せっかくGW特番があるってのに…………」 なにやらブツクサ言いながらも、そろそろと俺の近くへと忍び寄ってくる。 「邪魔……。コイツ、…………マジで……寝てんの?」 足のスネ辺りにツンツンんとした感触が伝わってくる。どうやら俺が本当に寝ているかを確かめているらしい。 なんだ? なにしようってんだコイツ? 妹の不審な行動が気になったが、今更起きるわけにもいかず、俺は眠ったままの状態を余儀なくされた。 たぶん目を開けて起きちまったら余計な会話をしなきゃならない面倒くささもあったんだろう。 で、俺が起きないことを確認した桐乃は、 「だ、大丈夫だよね……? テレビついてても起きないし……」と一人合点を決め、ポスッと俺の真横へと座った。 すぐ傍から甘い匂いが幽かに漂う。 ちょぉ!? な、ななななんだよコイツ? な、なにが大丈夫なんだ!? 俺の狼狽など全く知らない桐乃は、次いでテーブルの上においてあったリモコンでチャンネルをカチャカチャ変えている。 「よしっ、ちょうど始まったばっかし♪」 なにやらテンション高い声でテレビを見始めた。 は、は~ん。 ちぃと焦りはしたが、なんとなく分かったぜ。 どうやら桐乃のやつはお目当てのテレビ番組を観るためにここへとやってきたんだろう。んで、俺が居るから寝てるのか確かめて――。 なーるほどね。分かってみりゃなんてことない理由だ。 が、次の疑問が当然のように浮かんできた。 桐乃のやつ、こんな深夜に一体なんの番組を見ようとしてんだ? 俺がすぐ隣に寝てるってのによ。 嫌っている兄貴の横に座ってでも観たいくらいなものって……。 ひょっとして――エッチな番組とか? なんてアホなことを考えていると、一応俺が起きないようにボリュームを下げられているが、テレビから音声が耳に届いてきた。 なにやら少女らしきアニメチックな声やドラマなどでは使われることなど無いであろう何かしらの効果音。 「くぅぅ~~可愛いなぁ。アルちゃんサイコー!」 隣の桐乃はテレビにひっきりなしに盛り上がっている。 おいおい、俺を起こしたくないから寝てるの確かめたりボリューム下げたりしてたんじゃねえのかよ? まるで俺がいるのを忘れたみたいに楽しげな声が至近距離から耳朶に響く。 うーん、分からん。いったいどんな番組を観てこんなにはしゃいでんだか。 気になった俺はそぅっと瞼を上げてみた。 しかし背もたれにクビを預けて寝ていた関係上、俺の顔はテレビ画面とは別方向へと向いており、代わりに眼に写りこんだのは――、桐乃の横顔だった。 40 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/05/02(月) 16 52 59.95 ID fERFB06V0 [2/3] テレビに集中しているのか、俺が見ていることには気づいていない。 その桐乃は、登場人物のセリフに一挙手一投足、まるで全身で楽しんでいるように表情をコロコロと変えていた。 心配そうに眉根を寄せたり、口を尖らせたり、怒ったり、笑ったり。時には「そうじゃないよぉ」とかなにやらテレビに向かって話しかけてもいる。 こいつって……こんな顔すんだな…………。 テレビの灯りが照らしだしている桐乃は、俺には絶対に向けられることが無い顔を見せていた。 おそらくきっとこの先も、俺へと向けられることは無いであろう表情。 別に、だからどうしたよ。 嫌っている妹がどんな顔してようが、俺にその顔を見せなかろうが関係ねえ。 ――はずなのに、胸が締め付けられるような感覚がしたのは気のせいだろうか。 俺は誰かに言い訳しながら、桐乃の横顔をずっと見つめていた。 やがて番組は終了を迎えた。 結局テレビを一瞥することなく、どんな番組を観ていたかを俺が知ることが無いままとなっちまったが。 どうやら桐乃にとって納得がいかない結末だったらしい。 「……あんなの絶対おかしい」とかなんとか呟いている。 深夜に起きだしてきて、大嫌いな兄貴の隣で我慢してまで観たっていうのに、残念なこったな。 それからテレビを消したのか、リビングに暗闇と静寂が訪れた。 自分の部屋へ戻るかと思ったが、桐乃は立ち去ろうとしない。 俺の隣に座ったままで、暗闇のなかで、 「…………分かってるし……んなのおかしいってさ……」 か細く漏れ聞こえるような声を発する。 理由は分からないが、どうやらいま俺の妹は落ち込んじまっているらしい。 それから一秒なのか一分なのか沈黙が続き、 「…………キモ……あんたなんて……」 となにやら俺に向かって文句を言い出している。至近から発せられた声と吐息が俺へと届く。 いや、届けられたのはそれだけじゃない気もする。 子供の頃、雷雨のなかで留守番していたときにコイツは「雷が怖い、なんとかして」と俺に泣きながら文句を言っていたっけ。 それと同じなのかもな。 なんとかしろって桐乃は俺に文句を言う。出来るわけねえだろって理不尽なことでも、とにかく『俺に』文句を言う。 はぁ。 心のなかで軽くため息をつく。 あーあー分かってるよ。 何を分かっているのか分からないままに、俺はそっと、桐乃の頭へ手を乗せた。 「……ッ!?……」 小さく驚きの声があがったが、構うことなくゆっくりと頭を撫でる。 「………………」 暗闇で桐乃の顔は視認できない。 どんな表情をしているんだろな? さっきテレビに向けていたような顔を、ほんの少しでも俺にも向けているんだろうか? やがて、 「………………バカじゃん?」 そんな罵倒の言葉が小さく聞こえたかと思うと、俺の意識はまた眠りへと沈みこんでいっていた。 41 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/05/02(月) 16 53 50.30 ID fERFB06V0 [3/3] 次に目覚めたときは仕事へ出かける親父に頭を叩かれてだ。 朝食の席にいるお袋は呆れたような言葉を投げかけ、桐乃は俺など居ないかのように一瞥もくれずに朝食を食べている。 その様子から、リビングなんかで寝ちまったせいでくだらねえ夢を見たんだなって思ったよ。 眠気覚ましに顔を洗って洗面所から出てくると、どこかへ出かけるのか朝食を終えた桐乃が玄関にいた。 相変わらず俺には見きもしない。 俺がそばに立っているのは知っているはずなのに顔は無表情そのものだ。 それが昨夜のことを夢だと一層確信させる。 「いってきます」 靴を履いた桐乃は最低限の挨拶をして玄関の扉を開ける。 「ああ」 それを横目に見送った俺は最低限の相槌をうって、部屋へと戻ろうとする。 閉まりゆく扉の向こうから、昨夜の夢で桐乃が口にした罵倒の言葉が聞こえた気がしたのは、まだ俺が寝ぼけているからなんだろう。 ――で、時間は進んで、またあるGWの一日。 深夜に俺と桐乃はこっそりリビングへ下りてきてアニメ番組を観ている。 桐乃が前からお目当てにしていた特番らしい。 なんで俺まで観なきゃならんのよ? とゴチつつも付き合っているのは桐乃と過ごすうちに俺自身にもオタク的なもんが出てきたせいなのかね。 それとも――。 「あのなー、たかがアニメでそこまで泣くか普通?」 「うっさいハゲ! たかがって言うな! あたしの応援していた子がこんな悲しい展開にされるなんて……、うぅ、グス」 「ハゲってひでぇなおい! あ~~、マジ泣きしてるよこの妹……」 はぁ。 俺は心のなかで軽くため息をつき、そっと桐乃の頭へと手を乗せた。 すぐにバシッと手を払われる。 「………………バカじゃん?」 「へーへー」 「なにニヤついてんの? きんも~、あんた妹に馬鹿にされんのがそんな嬉しいわけ? キャハハ」 あーウザ! 可愛くねぇぇ! せっかく慰めてやろうとしてたんじゃねえかよ! 悪態をつきまくる態度にムカつきながら、俺はもう一度桐乃の頭に手を乗せた――。 以上 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/237.html
446 名前:蜜柑【SS】[「sage」] 投稿日:2011/01/27(木) 01 37 08 ID edWSPk6I0 [1/4] 窓の外には葉を失った庭の木が見える。 そして俺の目の前にあるのは茶色のテーブル、その上にあるのはあの忌々しい妹、桐乃のファッション誌と籠に入った蜜柑である。 土曜の昼下がり、俺、高坂京介は居間の炬燵で一人の時間を楽しんでいた。 ん? 高坂家に炬燵があるのかって? お袋が食卓をどかして炬燵出したんだよ! ぼんやりと机の蜜柑の皮を剥くと柑橘系の匂いが鼻を軽く刺す。その時、玄関のドアが開く音がした。 「誰だ・・ 母さんか? 」 ガチャ! 勢いよく入ってきたのは桐乃だった。 「・・・ あんた、昼から炬燵で蜜柑なんて爺クサっ!」 制服姿の妹様は帰ってくるなり俺に罵声をあびせた。 「帰ってきて兄貴への第一声はそれかよっ?!」 「あんた何かやることないわけぇ? あたしは寒い中部活だったってのに・・ あ~あ~ ダサい兄貴持つと苦労するわ。」 「へーへー どうせ俺は暇人さ。 紅茶入れてやるから待ってろ。」 と俺が言うと桐乃はむっとしつつも、俺への罵倒をストップした。 「・・ほらよ。」 桐乃にコップを渡すと、珍しく素直に受け取る。 俺はすぐに炬燵の中に戻った。そこで、俺の足が何かにぶつかった。 俺は驚いて前を見た。 すると、なんと桐乃が炬燵の向かい側にコップを置いて座っていた。 447 名前:蜜柑【SS】[「sage」] 投稿日:2011/01/27(木) 01 38 12 ID edWSPk6I0 [2/4] 「キモ・・ 足からませようとしないでよ。 このシスコン」 「しっ・・してねーよ! 偶然だ! ってかおまえ、爺クサいこと自分でしてるぞ!」 「はぁ? あたしはアンタと違って陸上やって帰ってきて疲れてんの! 少しは労わりなさいよ!」 「うっ・・・」 グータラしていた俺には言い返すすべがなかった。 「わかったよ。 お前はここにいろ。 俺は部屋に戻るから。」 そう言って俺が立ち上がろうとすると、桐乃が炬燵から出て、俺の左腕をつかんでいた。 ?・・・・・意味がわからん! 「な・・なんだよ?!」 「あんた馬鹿じゃん? まあ知ってるけど。 こうすれば足・・・ぶつからないでしょ」 桐乃は俺の隣に座った。 ・・・腕を密着させたままで。 「あの・・ 桐乃さん? これはさすがにまずくね?」 すると、桐乃は一瞬顔を紅潮させて驚いた後、顔を蒼ざめさせて言い放つ。 「はぁ!? アンタ妹と密着したくらいで欲情してるの? キモ・・ キモッ! 超キモッ!! 」 肩を思い切り殴られた。 クソっ!! なんなんだよ・・・ってか肩パン痛てぇ・・ 「ああぁぁーー!!! わかったよ! このままでいいよ。」 俺はやけくそになって言った。 しばらくこの状況が続いた。 「ねぇ、蜜柑とってよ・・・」 桐乃が少し気まずそうな声で言った。 「おまえ・・・ 目の前にあるだろ。 自分でとれよ。」 「はぁ? 手が冷えてるから炬燵から出したくないの! それくらい察しなさいよ!」 桐乃が俺を睨みつける。炬燵で温かいせいか、少し顔が火照っている。 ふぅ・・・・ まあいいけど。 俺はしぶしぶ、蜜柑をとって剥いてやる。 「ってかお前、手を使わないでどーやって食べる気だ?」 「・・・・」 448 名前:蜜柑【SS】[「sage」] 投稿日:2011/01/27(木) 01 39 12 ID edWSPk6I0 [3/4] まさか食べさせろってことか・・・ 「何よ、あたしを労わるって言ったくせに。。 自分で言ったことぐらい守りなさいよ! 男のくせにっ!」 なんでそんなに涙目になってるんだ? マジで意味分からん。 顔も真っ赤になってる。 炬燵に長く入ってるからか? ・・・あれ? でもこいつそんなに暑がりだっけか? 「・・・ アンタってやっぱり口先だk」 「だーー! 分かった! ほら!」 結局俺は一粒ずつ桐乃に蜜柑を食べさせてやることにした。 最後の一粒を食べさせようとした時、俺の指が桐乃の唇に触れた。 「ん?」 「っ!!!!!!」 桐乃は咄嗟に体を後ろに反らせた。 ガタンッ! テーブルが桐乃の足に蹴りあげられたのか、さっきの冷めた紅茶がこぼれそうになる。 「ヤベっ!」 俺は紅茶のコップを抑えると、バランスを崩して桐乃の上に覆い被さるように倒れた。 まるで俺が桐乃を押し倒したような体勢になっている。 目の前に桐乃の額がある。 顔は暑さのせいで真っ赤だ。 こいつ・・こんなに睫毛長かったのか。 息も少し変で、荒い。暑くて体調が悪くなってきたか? なんせ変な息なんだもん。 擬音語にするなら「くんかくんか」って感じか? 449 名前:蜜柑【SS】[「sage」] 投稿日:2011/01/27(木) 01 39 58 ID edWSPk6I0 [4/4] 桐乃がその体勢のまま、沈黙を破った。 「・・・ねぇ。 暑くなってきたから、えっと、 その・・・・・・・制服脱がせてよ。」 桐乃は顔を横に向けて目を細めながら言った。 あー やっぱり暑かったのかこいつ、我慢すんなよ。 ・・・って 「ちょっと待てえええええええええええええ!!!!!!!」 「いいじゃん。 兄妹なんだし。」 「よくねぇよ! 自分の言ってること考えろ! もう労わるとかの次元じゃねえぞ!」 「・・・」 なんなんだよ! その泣きそうな顔は! もう・・・どうにでもなれ。 俺は決意した。 よくわからんが妹に悲しい表情をさせるわけにはいかない。 「・・・・わかった。」 俺は桐乃を起き上がらせると、上着を脱がせた。 そして、シャツのボタンを上から一つ一つ開けていくと、桐乃の白い肌と白い下着が露わになってくる。 やばいやばいやばい!! 興奮するな俺! 相手は実妹だぞ!! 俺の顔も多分真っ赤だ。 桐乃と違って、熱いからじゃないが。 桐乃の顔を見ると、なぜか目をギュッとつぶっている。 最後のボタンを開けたと同時に ガチャ・・ ゆっくりとドアが開いた。 「京介―? 桐乃―? ただいまー ・・・へ?」 終 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1895.html
496 名前:【SS】:2014/08/27(水) 22 36 16.95 ID 5aU45Vwf0 SS『いつもの朝の日課』 「ふあぁぁぁぁ。」 いつものように目覚ましが鳴る前に目が覚める。 桐乃が俺の制服を自分の部屋に持って行ってからというもの、毎朝桐乃の部屋に制服を取りに行くことが日課となって、普段から朝早く起きるようになっている俺だった。 服を取りに行くだけだろ、って思うだろ?違うんだよな、これが。 こんこんこんこんこん。 いつものように5回ノックする。 なんで5回なのかって?知らねーよ、桐乃がそうしろって言うんだからしょーがねーだろ? まあ、多分、俺だって分かるようにするためじゃないかと思うんだけど。違うかな。 「入っていいよ。」 部屋からの返事がして、かちゃりと扉が開く。 以前は攻撃的だった扉も、今ではおとなしいもんだ。 「おう。」 部屋の中に入ると、桐乃がいつものように俺の制服を用意しているところだった。 「はい、コレ。」 「ああ。」 「ハンカチ、洗ったのポケットに入れといたから。」 「おう、さんきゅな、桐乃。」 「ん。」 そう言って桐乃から制服を受け取る。 「んじゃあ、着替えに部屋に戻るからよ。」 「ん。」 ぱたん。 全然時間かかってないじゃないか、って思うだろ?だからそうじゃないんだって。 さっそく部屋に戻って着替え始める俺。 「今日はネクタイか、、、。」 そうつぶやく。 というのも、桐乃から手渡される制服は、いつも決まって何かが一つ足りないのだ。 前にそれに気づいて、渡されたときに何回か指摘したのだが、 『あー、探しとく。先に部屋で着替えといて。』 ってなもんである。 こないだは上着。その前はハンカチ。その前はネクタイ。どうやら、そのローテーションとなっているようだ。 「やれやれ、しょうがねぇなぁ。」 そうこぼしながら、いつものように桐乃の部屋に戻る俺。 そして扉を開くと、いつものようにネクタイを手に持って待ち構えている妹。 「はい。ちょっとこっち来て。」 いつものようにちょいちょいと手招きしながらそう言う。 「はいよ。」 そして、、、。 「、、、よし。はい、できた、っと。」 ポンと上着を軽く手でたたく桐乃。 「だいぶうまくなったな、ネクタイ結ぶの。」 「ひひひ、まーね♪」 最初のころはネクタイを締めてるんだか首を絞めてるんだか分からない状態だったからな。 「じゃあ、朝メシ食いに行くか。」 そう言って俺はかちゃりと扉を開く。 「ほらよ。」 「うん。ありがと。」 ぱたん。 こうして、高坂家の平日の朝は、いつもどおりに始まるのであった。 Fin ん?休日はどうなのかって? まあ、気が向いたら今度話してやるよ。 高坂家の『ある朝の日常』ってやつをな。 ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/875.html
364 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/29(水) 02 14 21.58 ID pJnvCj1G0 [3/3] 桐乃は泣き上戸で、京介は冷静になると予想 桐乃「…うぅ……いつも、キモイとか言ってゴメンね……」 京介「大丈夫、気にしてないよ」 桐乃「ぐすっ…ほんとにほんと……」 京介「あぁ、本当だ」(ポンポンと頭を撫でる) 桐乃「うぇぇ~~~~ん!!おにいちゃ~~~ん!!!」 こんな感じで如何でしょうか? 383 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/29(水) 03 21 53.24 ID DMVJGtbE0 364 2828ついでに勝手に続き そして翌朝。 目が覚め、意識がはっきりするとともに、 昨日のことを思い出したあたしは枕に顔を埋めて身悶えしていた。 「~~~~~~~!!」 (イヤああああああああああああああ! 昨日のあたしのバカバカバカ! これから朝ごはんじゃん! 顔合わせなきゃなんないじゃん! どどどどどうしよう、どうしよう!!) …… 目が覚め、意識がはっきりするとともに、 昨日のことを思い出した俺は枕に顔を埋めて身悶えしていた。 「~~~~~~~!!」 (何! あのかわいい生き物! あんな可愛い妹が地球上に存在していいの!? ヤバイ、俺の妹マジヤバイ! そんなヤバイ桐乃と一緒にいる俺、超シスコン! もっとおにいちゃん、超おにいちゃん!) -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/396.html
334 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 16 34 14.17 ID tx26xRbQO [1/2] 京介が薬、アポトキシン0231531(オニーサン15サイ)をのまされて15才に そして気付いてみればいつの間にか桐乃の学校に通うことになり、学校でいつものドタバタが繰り広げられる 「こんの馬鹿兄貴ーーー!!」 「お兄さんの変態!死ねぇーー!!」 「不可抗力だぁーーー!!」 「なんか高坂さんいつもより生き生きしてるね。過激だけど」 「うん。新垣さんも何か印象変わっちゃったけどあっちのほうが親近感あるよね。過激だけど」 そして本性が知られていくモデル組 335 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 17 01 44.76 ID T5DPCOM70 [2/2] 334 男子生徒A「俺、高坂に告白しようと思うんだ」 男子生徒B「やめとけって、3歳上じゃないと受け付けないって噂だぞ」 桐乃「そんなこと言ったっけ?同い年以外眼中にないけど?」 男子生徒A「じゃあ俺t」桐乃「却下」 340 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 17 47 29.20 ID uhTJu21w0 [7/10] 334 335 「おめー加奈子のマネなんだからよー。ちょっと購買行って焼きそばパン買ってこいよー。 あとジャンプもなー。もちろんお前の金でー」 こうなるわけか 343 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 18 11 29.76 ID o2Ocf/DpP [4/7] 341 頭の中は高三だから当然頭はいいということになるわけだしな。 面倒見がいいとなれば好かれはしても早々敬遠はされんだろうなあ 桐乃「そういえばあんた今15ってことなのよね」 京介「ああ、そうだけど。それがどうしたよ」 桐乃「だったらあたしと同い年なんだから兄貴って言うのも何か変よね」 京介「そうか?」 桐乃「そうなの!だから学校じゃあんたのこときょ、京介って呼ぶからね」 京介「……好きにすればいいじゃねえか(いかん、今ドキッとしたか俺!?相手はあの桐乃だぞ!?)」 桐乃「じゃ、じゃあこれからは京介って呼ぶからね。勘違いしないでよ。あくまで不自然だからそう呼ぶんだからね」 京介「あ~はいはい、わかったわかった。好きにしろって」 あやせ「じゃあ私は京介くんって呼ぼうかな?」 桐乃「うわっ!?あ、あやせ?」 京介「京介君って、マジで?」 あやせ「うん。だって桐乃だけなんてずるいし」ボソリ 京介「? 何だって?」 あやせ「なんでもないよ。それとも京介くんって呼んだら駄目かな?」 京介「い、いや。駄目って事はないぞ? (くう~、可愛い!さすがラブリーマイエンジェルあやせたん!タメ語だとなんかいけない感じがしていいかも!)」 桐乃「………」ムカッ ダンッ! ムギュッ! 京介「いってぇーー!?なにすんだ桐乃!」 桐乃「フンッ!なによデレデレしちゃって。この変態!」 女子生徒A「ねえねえ、あの三人ってさ……」ヒソヒソ 女子生徒B「うんうん、絶対そうだよね~……」ヒソヒソ 男子生徒A「くっそーあの野郎、ぽっとでの癖に高坂さんや新垣さんとあんなに仲良く…!」ヒソヒソ 男子生徒B「これはあとで報復が必要なようだな」ヒソヒソ こんな感じになってしまうんだろうか 359 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 20 07 01.50 ID PswPmeKc0 334 335 昼の弁当の中身が全く同じでクラスメイトに誤解される 京介「桐乃のおふくろが作ってくれただけだ!だいたい桐乃は料理ヘタだし!」 桐乃の手料理食べた事あるんだ!キャー! みたいな流れを妄想した 361 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 20 38 47.23 ID QCXkb0n10 359 放課後はこんな感じだな 男子A「高坂があの転入生と一緒に帰ってる!?」 男子B「しかも距離が近い!」 加奈子「あやせー見ろよ。桐乃の奴速攻あいつにモーションかk…ヒッ!?」 あやせ「…お兄さん、ブチコロシカクテイネ」 371 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 21 52 18.77 ID o2Ocf/DpP [7/7] あまりにも勉強の出来ない加奈子を放っておけず、勉強を見ることにした京介 あーだこーだと文句を言いつつも本気で心配する京介を邪険に扱えずしぶしぶ勉強する加奈子 加奈子「お、おおお!?なんだよ~こうやればいいのかよー!あの先公がわっかりずれ~説明すッからわかんねーんじゃねーかこれ?」 京介「お前はやればできるんだよ。機転は聞くし、出来ることを応用することはできるんだから元は賢いはずなんだしよ」 男子生徒A「お、おい、あの来栖が素直に言うことをきいてるぞ」 男子生徒B「なん……だと…!?あの来栖が!?おいおいおい、あの転校生何もんだよ」 そしてその様子を見てなんだかモヤモヤするきりりん 桐乃「ちょ、ちょっと!あたしもわかんないとこあるから教えなさいよ!」 加奈子「桐乃~、今いいとこなんだからじゃますんなよー。おめーなら自分でもできんだろー?」 桐乃「う、うっさいわね、いいでしょ別に!で、いいの?だめなの!?」 京介「何で教える側の俺が怒鳴られないといけないんだよ……」 372 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 21 59 06.05 ID gHp1LY2U0 334 その発想はなかったわ!! ちょっとプロローグだけ考えてみた。 「…ねぇ、きょ…。」 俺は眠いんだ、だれか知らんが後にしてくれ。 「っ、こんのぉ!!あんた、いい加減に起きなさい、朝練遅刻するよ!!」 「…、ぁ…ぉぉ」 「何時まで寝てる気なわけ!?早く着替えて!!じゃないと、また私がコーチに怒られるでしょ!!」 桐乃の罵声を受け無理やり覚醒させられた。それにしても、どうして桐乃の夢なんて見るかねぇ。 俺は妹と仲を良くなりたいなど思うはずもないのによ。 悶々と考えているのも馬鹿らしいから、あの時と同じ返しをして、さっさと目を覚ますか。 「………、お前、偽物だろ」 「えっ!?」 「何故ならな、俺の妹様はこんな世話女房みたいに…」 「…キモッ!?さっさと起きろ、このシスコン!!」 俺の発言を遮るように、桐乃が思い切り頬を叩いてきた。 「痛ぇじゃねーか、桐乃!!」 「あんたが悪い!朝っぱらから、いきなり手首をギュって握って女房とか超キモいこと言ったからじゃん!!」 痛い、リアルに頬が痛い!?まさか、痛みを感じる夢なのか!? 「おい!!夢の桐乃、いい加減俺を起こせ!!」 「夢の桐乃……、何言ってんの?超キモッ、バカッ、変態!!」 「桐乃ー!?京介は起きたのー!?」 「うーん!!お母さん、起きたから二人で下に行くね!!」 仲睦まじい兄妹にとっては、いつもの朝…。じゃねーよ、どう考えてもおかしいだろ!! 桐乃に起こされた事に、すんげぇ違和感を覚えつつ、渋々着替えて下に降りていくと桐乃だけが食卓の自席に座っていた。 「おはよう」 「あっ、おはよー。ったく、あんたは、キリが良いところまでゲームしないと寝ないから起きられないの。だから、あたしみたいに時間配分を考えなさい!」 「あんたたち、朝っぱらから賑やかだこと。もう、本当に仲が良いわね。近所でも評判だし」 「二人とも種目は違うけど陸上のエースだし、学業の成績も二人でトップを争ってるし。本当に自慢の双子よ」 「ぇ、双子……、って何ですか、オカアサマ?」 「京介、あんた未だ寝ぼけているの?」 「へっ!?」 俺の名前は、高坂京介。近所の高校に通う高校三年生だったんだよ!!今日の朝までは!! 昨日、変人に香水を無理やり嗅がされそうになり(名前は自由民の桐・リンスレッドとか、だったと思う)に絡まれ、逃げるように退散して帰ってきて…。 起きたら何故か妹と同じ学校に通う中学3年になっていた。 しかも双子で妹と俺は、あらゆる面でツートップの状況にいるそうだ!! お袋の話を聞くうちに俺はあることに気付いた。確かにお袋は妙にいつも通りなんだか、でも桐乃はいつもとは違う。 うーん、もしかしたら覚めない奇妙な夢の謎を解く鍵は桐乃にあるのか? 「なぁ、桐乃、俺はお前と本当に双子になっちまったのか?」 「…バカ。それはこっちが聞きたい位だっての。」 「えっ!?今、何て?」 「静かにしてって。とりあえず、いっ…一緒に登校しながら『人生相談』してよ」 こうして、アメリカ留学の前日に終わったはずの桐乃の『人生相談』が再び始まった…。 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/777.html
444 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 15 39 42.16 ID dqZR3gQf0 [1/6] 一回、京介を本気でメイクアップして欲しい 例えば桐乃のモデル仕事見物してたら、 隣で急に人が必要になってピンチヒッターに採用されるとかで 本気出した京介を正視できない真っ赤なきりりん、 あやせやかなかなの高評価が嬉しいやら複雑やらでモヤモヤするきりりんが見たい 445 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 15 46 20.98 ID 80oQe0+u0 [1/2] 低評価でもモヤモヤ、高評価でもモヤモヤ 大変ダナきりりんはww 447 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 15 55 28.32 ID dqZR3gQf0 [2/6] 445 高坂兄妹を見て、桐乃にも京介にも嫉妬するあやせたんのジレンマに似ているw 448 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 16 06 20.40 ID GjWZIUUH0 [2/2] 444 俺妹バカップル編 「あれ~桐乃この前と違う男連れてるじゃん!やっぱあの地味メンとは別れたんだww」 「桐乃?違う男って・・・・誰だよ・・・」 「ち、ちが、違うの!加奈子!変なこと・・・」 「あ、新しい彼氏さんチ~ス。心配しなくても大丈夫だって、今の彼氏さんのが全然いけてるから」 「か、加奈子・・・この人この前の彼氏と同じ人なんだけど・・・」 「・・・まじで?まだ付き合ってたんだ!超意外。絶対すぐ分かれると思ってたよ」 「はあ?なにそれ?随分じゃない?」 「いや、だってこの前は全然彼氏って感じしなかったからよ~、すぐ分かれんなこりゃ。って思ってたよ、ひひっ」 「だって?京介?どう思う?」 「はは、アホらしいぜ。俺たちはぜってー別れねえよ!」 「「ねー!」」 「・・・・・・アホくさ・・・一生やってろっつーの」 464 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 17 48 48.11 ID trE6jzFk0 [1/4] 444 「こ、これは…。」 「本当かよ…。」 「私の兄貴がこんなに(ry」 であやせが暴走して… 「お兄さん、ちょっと手を出して下さい…。」 「え、ちょ?なんでもう片方があやせの腕についてるの?」 「持ち帰りするためです…。さ、行きましょう。」 「ちょっと!!あやせ。なにうちの兄貴持ち帰りしようとしてるの!?」 こうですか?わかりません 465 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/06(月) 18 19 22.29 ID 9xnETjVv0 [3/7] 464 ガシッ 「え?あ,赤城!?なんでここに!?」 「高坂センパイ,行きましょう!お兄ちゃんが待ってます!」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/264.html
707 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 00 21 54 ID wIKXS4Tu0 京介がうっかりノックせずにドアを開けて部屋で着替えてる桐乃の姿を目撃という シチュを妄想しようとしたが桐乃の部屋に鍵が付いてる事を思い出して断念。 しかしここで妙案が閃く。桐乃が京介の部屋で着替えてればいいんじゃね? 709 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 00 23 58 ID deb/ySla0 [1/11] 707 公式抱き枕みたいに兄シャツを直に着て兄ベッドに横たわると 723 名前:桐乃1人称でY【SS】小ネタ[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 01 12 59 ID OdYVgIiP0 [1/11] 707 709 「ドア開けっ放しじゃん……覗かれる可能性とか考えないワケ?」 あいつがどっかに出掛けちゃったので、憂さ晴らし――じゃなくて!丁度いい機会にメルルを観ようと部屋を出ると、 隣の部屋のドアが珍しく開きっぱなしになっていた。 「………………い、いや、入んないし? 優しいあたしは甲斐甲斐しくもドアを閉めてあげようと……ん?あれは?」 ドアが開いていたせいで、見たくもないのに見えてしまったあいつの部屋の中。 そのベッドの上には、乱雑にあいつのYシャツが脱ぎ捨てられていた。 「……ん……やっぱ、落ち着く、いい匂い…………ハッ!?」 あ、あれ? 何であたしあいつのベッドの上にいんの!? しかもあたしが持ってるのYシャツ!? 無意識のうちにあたし、あいつの部屋に入ってYシャツをくんk―― 「いやあああああ!!! 違う! そうよ!!今一瞬だけ宇宙人にさらわれて戻ってきただけなんだから!」 ヤ、ヤバイ。無意識にとか絶対あたしヤバイ。落ち着かなきゃ!落ち着くのよあたし! そうだ、こういうときはっ! くんかくんか、ふぅーっ落ち着 「って何やってるかなあたしィーッ!?!?」 はあーっ、はあーっ。こ、こんなのあたしじゃない! あいつめぇ~ッ! 居ない時まであたしを混乱させるなんて、マジありえないし! くうぅ~ッ! 全部すべて丸っきりあいつが悪い! あいつの部屋が開いてるだけでも珍しいのに、 あいつの脱ぎたてYシャツ触れる機会なんて滅多にないから、動揺しちゃっただけなんだっての! ……で、でも……ホントに滅多にない機会なんだよね……。 「………………い、いや、着ないよ? 優しいあたしは甲斐甲斐しくも洗濯物カゴにいれといてあげようと……」 と、そこで思い当たる。もしこのYシャツを持って部屋を出た時にあいつに遭遇したら、どうしたらいいの? いつもタイミングを読まないあいつならやりかねない。 だいたい、自分の部屋に辿り着いても、着替えてる間にあいつが帰ってきたって困るじゃん。何でYシャツないんだって話になるし! ……と、そこで、素晴らしい妙案が閃いた。 「あたし天才! この部屋で着替えれば部屋の外に出なくて済むし、返すときもそのままここへ置いていけばいいだけじゃない!」 やっぱ完璧超人たるあたしに死角なし!そうと決まれば……ごそごそ。 「ふぃー危ねー、庭の草むしり忘れてたら、またお袋にか●ビアンコムを唱えられるトコだったぜ」 ガチャ 「……!?!?!?!?」 「あれ? 桐乃!?――Yシャ、いや裸ぁっつ!!??」 「しししししししし死ねええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/729.html
40 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/05/24(火) 19 14 00.10 ID OMW4Ks9I0 SS『水着』※OPの水着ネタ 高校生になってはじめての夏休み。 わたし達は海に泳ぎに行く計画を立てる事になりました。 わたしはそんなに乗り気じゃないのですけれど……… 「それにしたってさー、女の子だけって何か怖くない?」 「わたしもそう思う。やっぱり、やめにしない?ね、加奈子?」 「んだよー。んじゃ親連れてってかよぉ?マジつまんねーし」 「そうだよ。せっかくの夏休みだし、親が居るのなんて楽しめないよ」 「さっすがラン~~、ノリいいじゃんよぉ~!」 つまり、ランちゃんと加奈子がノリノリで、 わたしと桐乃が渋っていて、話がなかなか先に進みません。 わたしも勿論遊びには行きたいのですけど、やっぱり、桐乃と同じで怖いです。 だって、桐乃はあんなに綺麗だし、加奈子だって可愛いし、 ランちゃんだって魅力的な体だし……… わたしが男の人だったら絶対に放っておかないと思うんです。 「やっぱ、あたし無理。お父さん達も心配するし、兄貴はもっと心配するから」 「え゛ーーー!ぜってー大丈夫だってー」 「桐乃ーーーカクゴしてよぉ~、私達、もう高校生だよー?」 桐乃はとっても嫌がってるみたいで、可哀想です。 でも、加奈子もランちゃんも楽しみにしていたみたいで、 無理に断るのも悪いなって気がします。 親が付いてこなくて、だけど女の子だけじゃなくって………そうだ! 「桐乃。お兄さんに来てもらうってどうかな?」 「えっ!?あ、兄貴に?」 「桐乃の兄貴ぃ?あー、あの地味なやつかよぉ」 「あっ!桐乃を襲おうとしてた変態お兄さん?アレ、マジ受けたしっ!」 「ちょっ、加奈子ぉ、ランちん、あの時はただの事故だって説明したじゃん~」 あの時『は』? 桐乃の説明に少しだけ不安になりながらも、桐乃の説得を続けてみます。 「お兄さんならもう大学生ですし、わたし達の保護者として来てもらえるなら、 お父さんもお母さんも安心してくれるかなって」 「そっか、そだよね………うん、分かった。それじゃ、行こっか?」 「よっしゃぁぁぁぁぁーーーー!加奈子の時代が来たぜぇぇぇぇぇっ!」 「加奈子ー、はしゃぎすぎー。でも、楽しみだよねー」 とりあえずみんな納得してくれたみたいです。 それに、本当の事を言えば、わたしもとっても楽しみです。 そんな事があった翌日、学校からの帰り道。 わたしは桐乃と旅行のプランを話し合っていました。 「ところでさ、やっぱさ、新しい水着買った方がいいよね?」 「えっ………?」 「そのっ、あ、あいつに見せたいってワケじゃないけど、 新品の方が気分が良いっていうかー」 お兄さんに新品の水着を見せたいのがバレバレです。 でも、桐乃はもうちょっと何か言いたいみたいです。 きっと一緒にデパートまで水着を見に行かないってお話だと思いますけど。 「そ、それでね、新しい水着が合ってるか、京介に見てもらおうと思うんだけど、 ………あやせも一緒に見てもらわない?」 ………き、桐乃? あ、あの変態お兄さんの前で、おニューの水着を披露するの………? 「そ、そのっ、べ、別にイヤだったら無理しなくていからっ!」 お兄さんに、水着姿を………そ、想像するだけで寒気がしてきましたっ! でも、わたしが行かなかったら、桐乃は水着だけでお兄さんの前に立って、 お兄さんは『ふひひ………桐乃の水着はぁはぁ』とか言う事になって、 『み、水着だけじゃなくって、中も見せろよ、はぁはぁ』なんて言い出してっ!!! 「行きますっ!!!」 「きゃっ………び、びっくりした」 「ご、ごめんね、桐乃。でも、絶対行くから」 「う、うん………それじゃあ、次の日曜日ね」 「うん、それじゃね」 わたしは桐乃と別れ、自宅へと急ぎます。 お兄さんがヘンな事をしようとしたときの為に、対策をとっておかないと……… そして、日曜日がやってきました。 前からの打ち合わせ通り、桐乃の部屋で着替えてから、お兄さんの部屋へと向かいます。 わたしはAラインのワンピース。白がベースでスカートだけが青いのがポイントです。 桐乃は黄色のビキニ。桐乃によく似合ってますけど、その、面積が……… 「ところで、あやせ」 「何?」 「その、手に持っている紙、何?」 「ごめん、桐乃。ちょっとまだ秘密」 お兄さんの部屋に入るのは、これで何度目でしょうか? わたしが会うたびにセクハラをしてくる変態お兄さん。 わたし一人で会う時は、あまりにも身の危険を感じるので、手錠で拘束するのですけど、 今日は桐乃も居るので、そういうわけにも行かないです。 でも、わたしと桐乃の……… 特に桐乃に危険を及ぼさない為に、特別性の罠を用意したんです。 それが、この紙。 一見普通の紙ですけど、とっても摩擦が少なくて滑りやすい紙です。 これをお兄さんの手前に敷けば、お兄さんが桐乃に近づくような事があっても、 すぐに滑って転んでしまうはずです。 「京介ー、入るよ」 「おう、入ってくれ」 あれ?桐乃、お兄さんの事名前で呼んでる? 学校じゃ、『あいつ』とか『兄貴』って言ってるのに? 「す、すげえな………」 お兄さんのイヤらしい声が、わたしを思索から呼び戻します。 「どう?すごいでしょ? あたしも勿論凄いけど、あやせの水着も大人っぽくて良いでしょ?」 「ああ、マジすげえ。感動してる」 へ、変態っ!!!ま、まだわたしを見てるから大丈夫だけど……… そ、そうです。今のうちです。 わたしはお兄さんの目の前に件の紙を敷いていきます。 「あ、あやせ?何やってんの?」 「ごめんね、桐乃。もうちょっとだけ秘密だから」 ふと、お兄さんの方を振り向くと、何か妙な体勢をしています。 上半身を傾けて、首を前に出して………? 「あんた、何やってんの?」 「な、なんでも、ないぞ?」 「ふーん?」 も、もしかして、わたしの行動が不自然すぎたのでしょうか? 桐乃を守るための行動が、お兄さんにバレてたら元も子もないのにっ! 「で?」 「で?、って何だよ」 「感想」 「感想って、さっき言ったろ?感動してるって」 「短すぎ、そんなんで大学生やってられんの?つか、企業面接とかで落とされるでしょ?」 「む、無茶苦茶だなっ!」 「はいはい。さっさと感想言ってよね」 「わ、わかった」 と、とりあえず、バレてない? それにしても、お兄さんがどういう感想を持ったか………気になります。 いえ、勿論、お兄さんがどう思ったかが重要なわけじゃないです! え、えっちな事考えてないか、チェックする必要があるだけですからっ! 「そ、それじゃ、あやせの方からな」 「うん」 「まず、実に清楚な感じがあって素晴らしい! 近頃のJKと言えばビッチなのは間違いないと思っていたが、 ヘソさえ見せないAラインのワンピースが逆にそそるぜ! それでいて、そのスカートからちらりと覗く、可愛らしいパンツっ! 幼さを兼ね備えたJKだからこそできる、至高の組み合わせだな!」 「「………変態」」 やっぱり、お兄さんって変態すぎますっ! あ、あまりにあまりな事を言うから、か、顔が熱くなってきたじゃないですかっ! と、当然、怒ってるからですからねっ! 「でさぁ、さっきから、あたしの方、全然見てないじゃん?」 「そ、そ、そんなこと、ないぜ!?」 そういえば確かに、先程からお兄さん、全然桐乃を見てないですね? もしかして、やっと、桐乃をイヤらしい目で見てはいけないと悟ってくれたのでしょうか? 「じゃあ、見てるなら感想」 「か、感想………い、言わなきゃいけないのか?」 あ、あれ? 桐乃に問い詰められたお兄さんは何故か焦ってるみたいです。 一体どうしたんでしょう? 「あの、お兄さん。桐乃もお兄さんに見てもらいたくて、 せっかく水着を着たんですから………」 「そ、そうか」 お兄さんは何かを決意したような必死な面持ちで、桐乃に向かい直りました。 「お、おまえの水着だがな………」 「う、うん」 桐乃はお兄さんの感想をとっても期待しているような面持ちです。 普段の桐乃からは考えられない、緩みきった表情……… 一体、お兄さんと桐乃って、どこまでの関係なんでしょう? 「お、おまえのビキニは………目に毒だ!」 「えっ」 「そもそもなっ、お前の体、俺の性癖どストライクなんだよっ! スレンダーでウエストがキュっと引き締まってるわりに、 おっぱいも尻もすっげぇぷにぷにしてて、興奮すんだよっ! つーかさっき前かがみになってたのも、あやせたんの胸チラと、 おまえのおっぱいに興奮しちまって、リヴァイアサンが抑えられなくなったんだよっ! それにっ!そのヒモの部分だっ!おまえの体のラインがハッキリ見えて、マジヤバイ! そ、そのうえっ!お、おまえの前を隠してる部分っ!小さすぎだろっ!!!! 見えそうで見えねーこのモヤモヤ感っ!どうしてくれん―――」 「死ねっ!!!この変態っ!!!!」 わたしはお兄さんを蹴り上げようと足を踏み出し――― 目の前の光景が回転していくのを見ました。 しまった、自分で仕掛けた罠に引っかかるなんて……… でも、倒れたら、お兄さんに直接見られちゃう! 何かに、何かにつかまらないとっ! わたしの右手は何か細いものを掴み、そして――― ドスンッ しりもちをついてしまったわたしは、 自分の手にあるものが何かを認識するのに数秒要しました。 黄色いヒモに、黄色い布………? ……………………………… あ、ああっ!? 「き、きゃあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!」 部屋に桐乃の悲鳴が響きます。 「ま、待てっ!これは事故っ!」 「お兄さん、い、今、見ましたね、見ましたよねっ!!!」 「だ、だからこれは事故っ!」 「だったら、何で今もわたしの方を見ないで、桐乃をガン見してるんでしょうね………」 「まっ、待てっ!ご、誤解っ!」 「しっ、死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 結局、機嫌を完全に損ねてしまった桐乃をなだめるのに、 お兄さんともども平身低頭、なんども謝ることになってしまいました。 も、元はと言えば、お兄さんが変態なのがいけないのにっ! でも――― お兄さんを見る桐乃の目が、怒ってるだけじゃなくて、 何かを期待するみたいに、少し潤んでいたような気がするのは、 わたしの錯覚だったのでしょうか………? いえ、錯覚に決まってますよね! それはともかく。その後にあった事です。 泊りがけで遊びに行くという加奈子。 それに同調するランちゃん。 そして、何故か2人部屋と3人部屋に分かれることを主張する桐乃。 ………海に遊びに行くのが今からとっても不安になってきました。 End. -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1235.html
848 名前:【SS】 1/3[sage] 投稿日:2011/10/31(月) 23 41 27.39 ID rsdhmYRgP [9/11] 何とか間にあった! と言うことでSS投下 タイトルは「Trick and treat~きりりんはただいま悪戯ちゅう~」 とある秋の日の夕暮れ。 外へ出かけた帰りの道すがら、今日がハロウィンだと言うことを思い出した。 「ハロウィンねぇ。つっても特別何かあるわけでもないか」 ハロウィンと言えばTrick or treat、お菓子くれなきゃ悪戯するぞ、って言うのが定番だ。 とはいえ、ハロウィン自体それほど日本でも流行ってる行事でもなく、田村屋でその手のセールをやってたり しなければ俺も知ることがあったか怪しいもんである。 家でその手のイベントをしたがるやつと言えば真っ先に桐乃の顔が思い浮かぶが、今までそんなことをしていた記憶がない。 ま、桐乃はこういったイベントにはあまり興味もないだろうし、お菓子は用意しなくても平気だろう。 ―――そんな風に思っていた時もありました。 「Trick or treat! お菓子くれないと悪戯するわよ」 その日の晩、いきなり俺の部屋へと押しかけてきた桐乃の第一声がそれだった。 おいおいおい、これはちょっと予想外だぞ。というか桐乃、お前ハロウィン知ってたのか。 それに桐乃、なんだその格好は。何やら頭に耳をつけていて服が、その、毛皮みたいなものだ けってのはどうなんだ。 大事なところは隠れてるようだが、それにしても露出が大きすぎるだろう。 これはコスプレか? コスプレなのか? 狼男ならぬ狼女ってか? 襲い掛かっちゃうぞこのやろ う。 ・・・・・・冗談だからね? 本気にするなよ? 「――ちょっと、何か言いなさいよ」 「ああ、スマン。お前の格好に見とれてた」 「な!? ふ、フン! まあ? あたしのこの格好が可愛すぎて見とれちゃうのもわかるケド~。 でもなんかあんたの視線、いやらしい」 「お前はなんてことを言うんだ!?」 「ふぅん。じゃあお菓子持ってないわけね」 「そういうことになるな」 「じゃああんた、悪戯決定ね」 嬉しそうに口端をあげる桐乃。 きっと頭の中で俺にどんな悪戯をするかを考えてるに違いない。 なんともいやしい理由で笑顔になっているにも関わらず、その笑顔を可愛いと思ってしまった俺はもう手遅なんだろう。 だがな桐乃。そうは問屋がおろさないんだぜ? ハロウィンを仕掛けるってことは、自分も仕掛けられるってことを忘れちゃ困るな! 「それより桐乃」 「何よ」 「トリックオアトリート! お菓子くれなきゃ悪戯するぞ!」 ふっ、決まった。 どうせ桐乃のことだ。仕掛けることばかりに頭がいって仕掛けられることまでは考えは回っていな いだろう。 そう踏んだ俺のこの作戦だったのだが―― 850 名前:【SS】 2/3[sage] 投稿日:2011/10/31(月) 23 42 11.29 ID rsdhmYRgP [10/11] 「はいコレ」 「・・・・・・なんだと?」 悩むそぶりさえ見せずに差し出されたのは一箱のポッキー。 そう、桐乃はちゃんとしっかりお菓子を用意していたのである。 「どーせあんたのことだから、やったらやり返してくるだろうなあと思って用意してたの。 そしたら案の定だし。さっきのあんたのドヤ顔ちょーウケたんだけどw」 ・・・・・・どうやら俺の行動は完全に読まれていたらしい。 俺ってそんなにわかりやすいんだろうかとちょっと凹むが、気を取り直す。 「ちっ、お菓子あるんだったらしかたねえな。悪戯してやろうと思ってたのに」 「残念でした~。あんたに悪戯されるなんて何されるかわかったもんじゃないし~? 悪戯と称して襲われちゃたまんないもんね」 「んなことするか!」 せいぜいおっぱいタッチさせろとかそれぐらいしかしねえよ! ・・・・・・冗談、冗談だからね? イヤだなあ、妹相手にそんなこと考えるわけないだろ? ・・・・・・タブンな。 「それより早くお菓子よこせよ。じゃねえと悪戯すんぞ」 「はいはい。・・・でもあたしだけあんたにお菓子あげるなんてなんか損した気分になるわね」 「んなこといわれてもな」 そういうイベントなんだからしかたねえだろ。 つかお前は俺に悪戯できるんだからそれぐらい多めに見ろと言いたい。 しかたなさそ~にポッキーを差し出す桐乃からそれを受け取ろうとした瞬間、ポッキーが引っ込められた。 「おい、なんで引っ込める」 まさか今更名残惜しくなったとでも言うつもりか? どういうつもりだ、とポッキーに落としていた視線をあげて桐乃の顔を見てみると、何やら顔が赤くなっていた。 「? なんで顔赤くしてるんだ桐乃」 桐乃に問いかけるものの、桐乃は黙ったまま答えない。 そのかわりに、俺にくれるつもりだったはずのポッキーの箱を無言のまま開けてしまう。 まてまて、何でお前が開けちゃうわけ? それ俺にくれるつもりじゃなかったのかよ。 なんてことを思ってる間にも桐乃の手は止まらず、とうとう中のビニールまでをビリッと開けてしまった。 桐乃は中に入っているポッキーのうちの1本をつまみ上げて・・・何故か元に戻した。 出しては戻し、出しては戻しを繰り返す桐乃。 俺はその間、何故か邪魔をする気にもなれず、ことの成り行きを見守っていた。 そうしているうちに桐乃はようやく一本のポッキーを袋から抜き出した。 それは半ばで折れてしまっているやつで、長さは他のポッキーの半分ほどになってしまっている。 一体それをどうするつもりだ? と思っていると、桐乃はパクッとその先端を自分の口にくわえてしまった。 結局自分で食うのかよ! と心の中で突っ込みを入れる俺を誰が責められようか。 そして桐乃はポッキーを加えたまま俺のほうを向いた。 その顔はさっきよりも更に赤くなっている気がする。 851 名前:【SS】 3/3[sage] 投稿日:2011/10/31(月) 23 43 19.42 ID rsdhmYRgP [11/11] 「ほ、ほら!」 「あん?」 「お、おかひ! さっさほたべなはいよ!」 「はい?」 ちょ、ちょっと待て、マ、まさかと思うが・・・・・・ 「そ、その口にくわえてるポッキーを食え、と言うのかお前は!」 「ほ、ほう!」 「バ、バッカ! んなことできるわけねーだろ!」 ただでさえそんなに長くないポッキーが半分になってんだぞ!? そんなものを直接食うようなことしたらお前・・・! 「い、いいはら!」 「いやいやいや! よくねーだろ!」 「くっ! いいからくいなはいよ! ほれはあたひのいたふらなの! だからあんははコレを食べなくちゃはめなの!」 「なん・・・だと・・・!?」 つまり、コレは俺にお菓子を与えると同時に悪戯をしてるというのか桐乃は!? ・・・・・・まあ、それならしかたないな、うん。 だって俺はお菓子持ってなかったから悪戯されるのはしょうがないし? そんでもって、桐乃はお菓子持ってたから俺にあげるのはおかしくないわけで。 だから俺はコレを甘んじてうけるほかないわけだ。 その際に生じるアレコレはまあ、目をつむらなくちゃいかんのだろう。 うん、しかたないもんな。しかたないしかたない・・・・・・ 「――わかった」 「あ・・・・・・」 覚悟を決めて、桐乃が動かないように肩を掴むと桐乃が声をあげる。 「じゃあ、いくぞ?」 「う、うん。――ねえきょうふけ」 「なんだ?」 「はっぴーはろうぃん」 とりっく、あんど、とりーと その後のことはあえて語る必要もないだろう。 俺は桐乃から悪戯を受けて、お菓子を貰った。それだけである。 強いて言うならば、桐乃からお菓子をすべてもらう頃には既に日付が変わっていたとか、 『何故か』異様に疲弊していた桐乃とそのまま一緒に寝ることになったとかその程度のことである。 まあ、こんなハロウィンも、悪くないな。 そんなことを思ったあるハロウィンの夜のことだった。 -END- -------------